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お題―鈴―
僕の首には小さな鈴がついている
でも僕は自由だ
猫はどう扱われようとも 自由だ
僕の主人は赤い服を着たお嬢さん
君は屋敷から出れない
友達を家に連れてくることもあまり無い
君はよく僕に話しかけてくれる
僕は嬉しいけど 君は悲しそうだ
君が悲しいと自然と僕も悲しくなる
君はよく咳をする 辛そうだ
僕は君に寄り添って見守っているけど
君の母親が来ると鬱陶しそうに睨まれる
ある晴れた日のことだった
朝起きた僕はいつも通り君のところへ行った
そこに君の姿は無かった
僕は君を探しに一階へと降りていった
いつもふかふかのベッドで寝ている君
木で出来た函の中には君が眠っていた
安らかに眠った君の隣では昨日の母親が泣いていた
僕はあの母親が嫌いだったけどその泣き顔に嘘は無かった
「死んだんだ」
僕の頭の中をその言葉がよぎった
その瞬間 僕は大きな声で叫んだ
誰にも理解出来なくても 僕はとにかく叫んだ
母親も今日は僕のことなんか気にせず 泣いた
君が外で友達をつくって一緒に遊ぶことも出来ず
一人で泣いていたことは僕しか知らない
可哀相だと思ったし 今もその気持ちは変わらないけど
母親にも母親なりの考えがあったんだね
あぁ ただのエゴだよ 大人からのね
僕が君に残せたモノはあったかな
君にとっての思い出は僕だけだったかもしれない
でも僕は君と生きていられて幸せだったよ
最後にこの鈴を君にあげるよ
だからさ せめてもう一度起きあがって
この首輪をとってくれよ
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新! 陽に向かう影Ⅲ(2/10)
未 鉄槌(未定)
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