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掲げる旗 白きに朱を塗る
その色は まるで血のようで
その形は まるで太陽のようで
僕の五感を 殺戮にいざなう
季節は夏 五月蠅く儚く蝉が鳴く
無機質な鉛玉が 命を奪いに飛んで行く
国の為に 血の染まったその手で
掲げた拳も 洗脳されている
真実 もう逃げ出したかった
もう懲り懲りだ 無益だ 無価値だ
現実 逃げられはしなかった
もう引けはしない 民の為 国の為
味方は沢山死んだ 敵も沢山死んだ
僕の中にあるのは 怒りと憎しみだけ
『モウオサエラレナイ ミンナシネ』
渦めく狂気の中で 僕は全てを知った
「うぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
最後の手榴弾を手に 僕は
敵の中へと突っ込んでいった
お題 ―白い烏―
深紅の空を駆けて行く
追うだけの雲と稲光
紺碧の海を飛んで行く
白い烏と黒い蝶
色付いた世界で
孤独を背負う白の使者
汚れ無きが故に嫌われ
純白の死と共に生きる
私が何か悪いことをしたのか?
生きる為に食べ物を求めた
死ぬことを畏れ生にしがみついた
私は人と変わらない
生きることで精一杯だったんだ
地面にうつった影を見て
私も黒くなりたかったと思う
友などいない私には
元から自分の色など無かった
逆に言えば
これからどんな色にでも
成ることが出来るのだ。
酷く悪い夢を見た
終わりの無い夢だった
続きの無い夢だった
悲惨で残酷な 夢だった
怪物が現れた
心から 泣いていた
悪魔に売った 魂が
殺してくれと叫んでいた
この世の掟を全て
蔑ろにするかのような
反転した世界だった
足下に広がる血の空
空を仰げば鍾乳洞の大地
僕はただ 歩いていた
感情の無い人形の様だった
歩を緩めることもなく
何かに取り憑かれるように
暑さで目が覚めた
体中に嫌な汗が浮かんでいる
服は体中に張り付いている
窓を開けた
何故だろう
足下にはまだ空が広がっている
目が覚めた夢を見た
まだ 夢の中だ
僕は無心で歩いている
何も無い 荒野を
春の息吹はその芽から
浴びる光りを身に感じ
風のたゆたう遊歩道
新緑の香を漂わす
夏の息吹は貝の殻
うちに秘めたる海の音
さざ波がさらう砂文字と
日陰求める人の群れ
秋の息吹は果の実り
燃え散る山も枯れ果てて
露光る朝は眩しくて
爽やかな空を泳ぐ鳥
冬の息吹は雪の中
凍てつく寒さは無心にて
君が尊ぶ雪月花
今は降る降る黒い雪
お題 ―ボールペン―
机の奥深くに眠っている 使われることの無いボールペン
本来の役割を果たすことなく ふと気が付けばダストの住人
雨の日は赤く 血の泪を流しながら 薄まったインクを地に広げる
いつか 銀の宝を転がしながら 紙の上を赤く染めたいと願った
遙か 昔のことのようで 切なくて悲しくて
色鉛筆はいいなぁ。インクが固まることが無い
最後まで使ってもらえる喜びを僕はあまり知らない
ペンキはいいなぁ。街道に広がる広告に使われる
道行く人に見てもらって大変役に立っている
想いを巡らせていると そのとき
青いボールペンが 僕の領域に入ってきた
僕のダストボックスに 入ってきた
やぁ どうしたんだい?君も棄てられたのかい
あぁ そうだよ でも僕はこれで安心出来るよ
彼の不可解な言動に僕は顔を顰めた
向こうの世界は危険がいっぱいだよ
キャップは無くなるし 人間の勝手で折られたりする仲間もいた
改造されて原型を留めていない奴だっているんだ
正直言って 僕は幸せ者さ
僕には彼の言うことが理解出来なかった
というより 理解したくなかった
あんなに憧れていた世界が急に歪んで見えた
こっちの方が安全で暮らしやすかったなんて
虚しいな
僕は思った
でもやっぱり 一度は使ってもらいたかったな
宴の地には 人が集まる
祭の地には 人が集まる
人寄る地には 喜びが集まる
其処にはいつも ブルーシート
名前の通り ただ青いだけのそれは
祭の場には必ず現れる人気者だ
桜より花火より紅葉より雪より
実はどの主役よりも出番が多い
僻んでるのかい?妬んでるのかい
残念だがあれに非は無い
全てはそう作った人間に言うべきじゃないのかい?
あぁ 一つ言うけど
人間がいなくなったら君たちの価値も無くなるよ
皮肉なものだね
無限に広がるイメージの中に ただ一つとして正解は無い
形を持たない無の象徴は 愛をつくるに最適だろう
そうだ、ハートを造ろう
月のような光を発する 魂の輝きのように
縮んでは伸び 伸びては縮み
火の中で形を変えていく
暖かみを受け 心も安らぐ
―――――しかし
ああ 失敗してしまった
溶け出したシルバーの想いは
歪んで 歪んで 歪んで
もう戻らなくなってしまった
あの日の彼と彼女のように
二つに割れた ハートのように
それはまるで 淡く煌めく私の心のように
それはまるで 光り輝く黄金の宝のように
それはまるで 手の届かない権力のように
それはまるで 儚く散るだけの恋のように
優しく 暖かく 私に幸を運ぶでしょう
たった一つの鍵 主人の証 私の宝物
鋭く光るそれは 優しくもあり厳しくもあり
黒光りする拳銃のように私の心を 射抜いた
その鍵は心を開く 実体のない鍵
私はそれを護りたい 人の心を開きたい
でもその想いは 叶わない
ひらり ひらり
闇に紛れる髑髏を背負い 人の死に間に現れる
ふらり ふらり
光に怯え羽を閉じても 白の下では無に等しい
はらり はらり
虫籠という名の牢獄と 無垢な少年の瞳を天秤に掛ければ
ほろり ほろり
目には見えない涙となって 乾いた砂漠に雨が降る
少年の瞳はまるで 麻薬の様に 鎖の様に
私の心を 狂わせ 狂わせ 縛り上げた
黒き羽が欠けた 死に際の揚羽蝶
少年の闇に弄ばれ 花形である此の羽も
舞えぬ無力な塵と化す ただ一片の光も残さず
私に自由は無い
常に縛られ風の運命に身を委ねるだけ
私に飛翔は無い
此の蒼い屋根の上で空を見上げるだけ
私に感情は無い
悲しみの星達の下でも鉄面皮で涼しい顔
私に運命は無い
生まれたときからただ此処にいるだけ
何時からだろうか 自由になり 空を舞いたいと思うようになったのは
何時からだろうか 毎日の様に郵便を配る人に思いを寄せるようになったのは
太陽に憧れ 月に憧れ 星に憧れ 君に憧れ
望みを持った。
私に自由を下さい
何処へでも行けるでしょうか
私に飛翔を下さい
赤い屋根にも行ってみたいのです
私に感情を下さい
星と共に此の世の中を泣きたいのです
私に運命を下さい
足下を照らす明かりが欲しいのです
風見鶏は星達と泣きながら ただ 叫ぶ
人知れず ひっそりと こっそりと
私の欲しがっている心のせいで
どれほどの人が死んでいるかも知らず
そう 無価値とも知らず
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